BPOとは〜役割と問題点と今後の展望について

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BPOとは【放送倫理・番組向上機構】のことで、
設置目的は以下のとおりです。

放送における言論・表現の自由を確保しつつ、
視聴者の基本的人権を擁護するため、
放送への苦情や放送倫理の問題に対応する、
非営利、非政府の機関です。

主に、視聴者などから問題があると指摘された番組・放送を検証し、
放送界全体、あるいは特定の局に意見や見解を伝え、
放送界の自律と放送の質の向上を促します。

本機構に放送人権委員会、青少年委員会という委員会が設置され、
それぞれで、該当する案件を審議しています。

 

各BPO設置の委員会の役割

◯放送倫理検証委員会は
問題があると指摘された番組について、
取材・制作のあり方や番組内容について調査し
放送倫理上の問題の有無を審議・審理する場

◯放送人権委員会は
「放送によって人権侵害を受けた」という申立てにより審理し、
「人権侵害があったかどうか」「放送倫理上の問題があったかどうか」
を判断する場

◯青少年委員会は
青少年の視聴には問題、青少年の出演者の扱いが不適切
という視聴者に指摘された番組について審議を行い
見解を公表や、制作者との意見交換を行う場

 

BPOの審議の例

BPOの各委員会での審議の内容を見てみると、

放送倫理検証委員会では
TBS『報道特集NEXT』において、
制作過程で配達された郵便物をポストから抜き取って開封するなどの
違法な取材が行われたことが明らかになり、
TBSが番組でそれらを説明しお詫びすることになった件。

放送人権委員会では
日本テレビ系列のドラマ「明日、ママがいない」
このドラマの内容が差別を助長するということで、
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会に
審議を求める申立書を送付。

青少年委員会では、
2013年の「ガキの使い」の年末特番の内容で
・江頭2:50がお尻の中に粉を入れ、
 ココリコ田中の顔に吹きかけるシーン
・芸人がお尻でロケット花火を受け止めるシーン
・赤ちゃんに扮したヘイポーが
 オムツ交換をして局部を露出したシーン(局部は加工あり)
といったシーンを放送したことよって、BPOの審議入り。

こういったことがBPOの各委員会の審議されていたりします。

 

問題点

問題なのは、
「主に視聴者から問題があると指摘された」や
「通報があった」ということ。

テレビ局、制作会社の考え方として、
BPOに審議されるというイメージがないというのは
怖いところだと思います。

またBPOに対して挑戦的というのは、
視聴者からの声が届いていないとも言え、
BPOの存在自体が軽視されているとも言えます。

 
逆に考えると、
倫理に反し、人権を侵害し、青少年に相応しくない番組は、
視聴率が簡単にとれるからこそ、
制作側はやめられないとも言えるわけです。

結局は視聴率というものを稼ぎ、
お金を稼ぐという目的の弊害ということになっているわけです。

 

これからの考え方

放送局はお金をかせがなければならない。
これが前提にあるわけです。

そうなると、
お金を稼ぐために番組を作っている面は
必ず出てくるわけです。

テレビはそういう面を前提として視聴するもの。

つまり、
すべてが正しい方向に導くものではなく、
お金が稼げる方向、視聴率が取れる方向で作られている
と思って見るべきものだということです。

 
現在では、Youtubeやニコニコ動画など、
規制が入らない色々な映像を見ることができます。
テレビの悪い面をそのまま取り入れた動画も多いわけです。

しかし、
BPOはテレビという枠組みを超えることはできないわけです。
動画を審議してもどうにもなりません。

そのため、
その役割自体は終わりに近づいていると言えます。

そうなると
見ている人それぞれが、きちんと映像を選択できるか
そこにかかってくる時代がくるのかなと思います。


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