宮城交通の事故から見るバス会社の失敗

この記事は2分で読めます

スポンサードリンク

宮城交通の事故の反応なりを考えたときに、
安全を追い求めるということを全面に出すんでしょうが、
価格が安いことを正義としてしまったバス会社。

今さらその状況を変えることができるんでしょうか。

 

価格競争を選択

参入が自由化されたことによって、参入が相次いだわけです。
儲かると思えばいろいろなところがやりたがるのは当たり前。

しかし
いろいろなところが参入した結果、
生き残る手段として考えられるのは「サービスの向上」「価格競争」
といったところになります。

とは言え、
それまでは何も考えずに運行していればよかったものが
いきなり競争をと言われても、企画力なんてものがない。

やれることが思いつかないから、
価格で勝負を選択してしまうしかなかったわけです。

 

価格競争の結果

こうして価格競争で対処しようとした結果、
利益が減り経営が悪化するということになります。

お客さんが増えればまだしも、
他と取り合っている状態、パイ自体もそれほど大きくない。

お客さんも増えずに、単価も下がるので
経営が悪化するのは当たり前というわけです。

経営悪化したので、経費節減をしてみたけれども、
それだけでは足りるわけもなく、
最終手段として運転手の給料を下げ、
また余計な人員の確保もしなくなる。

こういったところが価格競争の結果というわけです。

別に牛丼が出てこなくても、誰も死なないので、
牛丼が安くなって、牛丼業界の業績が悪くなろうとも、
それほど問題はないかと思います。

同様に
服が安くなったところで、
人が生きるという意味合いではそれほど問題はないわけです。

でも、
バスはそうは行きません。

バスには運転手一人しか載っていなくとも、
事故を起こせば誰かを巻き込む可能性はあります。
ましてや、バスは乗客あってのもの。

事故を起こせば死傷者が出るのは明白です。

ムリな運行計画を続けることで運転手の体調が悪くなり、
それによって事故を起こす可能性は高くなるのは当たり前です。

 

給与システムの問題点

運行した時間によって給料が変化するというシステムもどうなのか。

基本的な単価が下がり、給与自体が下がる。
それを補うためには運行する時間を増やす。
そういう論理になります。

会社が安全を唱えることは簡単です。
でも、
安全な運行をするのは会社という団体ではなく、
運転手という「人」だということです。

 

堂々巡り

価格勝負をして経営が悪化した現在、
運転手に満足な給料もだしてあげられない状況。

でも事故を起こした手前、
会社としては安全を追い求めることになるわけで、
今までできた運行計画自体を見直すことにもなる。

こうなると、
運転手の休みも見直されるなどして、
さらに給与は下がることにもなるでしょう。

 
こう考えると、
バスの運賃というものは実情に全然合ってなかったもの

つまりは、
バス会社がした選択の失敗だった
と言えるものだったのではないでしょうか。


google スポンサードリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。